フランチャイズのロイヤリティって何？
フランチャイズビジネスでは、フランチャイズ本部が運営するビジネスに運営するための契約を締結することで、本部からロゴや屋号といった商標を使用する権利、仕入れ等の調達、運営のノウハウやサポートの提供を受けることが出来ます。各ビジネスや契約の種類によって、詳細の内容は異なりますが、そのために加盟者が支払う対価のひとつが「ロイヤリティ」です。
「ロイヤリティ」とは、フランチャイズ本部の保有するビジネスに関するノウハウ等そのビジネスが成功した要素を使用することに対する対価として支払う金銭、特許や商標等知的財産の使用料です。
英語では「loyalty」であり、「忠誠や忠実」を表す「royalty」とは異なります。
《「ロイヤルティー」とも》特許権・著作権などの使用料。
出典 小学館デジタル大辞泉
② 著作権や特許権の使用料。また、商標・商号などの使用料。
出典 精選版 日本国語大辞典
フランチャイズのロイヤリティ算出計算方式 代表的な３つ
ロイヤリティの算出計算方式は、以下のように大きく３つに分かれます。
①粗利分配方式
フランチャイズ加盟店の粗利益のうち予め決められたパーセンテージを本部に支払う方式です。
加盟店に粗利益に対してロイヤリティが発生するため、収益の実現可能性が高いビジネスに適用される傾向があります。日本国内においてはコンビニエンスストアのフランチャイズチェーンで主に採用されている方式です。
ロイヤリティ＝粗利益×○○％
②売上歩合方式
フランチャイズ加盟店の売上のうち予め決められたパーセンテージを本部に支払う方式です。
加盟店の売上に対して発生し、利益に関わらず徴収する方式であり、最も多くのフランチャイズにおいて採用されています。歩合は、業界や業種、個々の本部によって様々ですが、売上歩合方式の負担に見合うだけのブランド力やビジネスモデル、サポート等手厚く受けられる場合も多いです。
ロイヤリティ＝売上×○○％
③定額方式
フランチャイズの加盟店の売り上げや利益に関わらず、毎月一定の金額をフランチャイズ本部に支払う方式です。粗利、売上に関係なく毎月同じ金額を支払うため支払い額に変動がないので、当事者双方共に、資金管理もしやすく、とても分かり易いです。また、加盟店側が集客などの努力をし、大きく売り上げ、利益を上げられた場合、ロイヤリティを差し引き、残った利益を全て得ることが出来るため、加盟店のモチベーションや経営としての魅力のある方法ともいえます。
ロイヤリティ＝月額〇〇円 等
ロイヤリティの算出方式には、様々ありますが、ロイヤリティだけの検討というより、やはりそのフランチャイズビジネスに関する総合的な情報に基づいて、フランチャイズの候補を挙げ、その中でロイヤリティが適切かを補助的な判断材料とすると良いでしょう。
フランチャイズ ロイヤリティ 相場 コンビニ・飲食店等
フランチャイズにはロイヤリティが必要だということ、算出のための計算式など分かったところで、その実際の金額の相場がいくらか？気になる方もいらっしゃるでしょう。
某コンビニエンスストアの場合
上記３つの中の粗利分配方式が採用されています。ただし、一律というわけではなく、「段階的な粗利分配方式」が実際上導入されています。
営業総利益のうち
【A】〇〇〇万円以下の部分は約50%、
【B】Aの営業総利益以上、〇〇〇万円以下の部分には約40%
【C】Bを超える部分については約35％
となっています。加盟店一店当たりにかかる最低限の本部側のコストがロイヤリティに反映されていることから、
利益の低い加盟店にとっては利益へのロイヤリティの負担割合が大きくなり、逆に、利益の高い加盟店にとっては、必要以上に本部も徴収する必要がないことから、利益へのロイヤリティの負担割合が小さくなることになります。
某人気弁当店の場合 ： 月額８万円固定
某サービスビジネスの場合： 月額５万固定
その他定額方式を採用している全業種をみてみると、月額３万円以下、６万円以下が全体の60%を占め、人気のビジネスでもおおよそ、10万円以下というのが相場金額となっています。
「ロイヤリティって意外と少ない」「思っていたより合理的、相応」「え、そんなにロイヤリティって掛かるの？」と感じ方は色々いらっしゃることと思います。しかしながら、フランチャイズのロイヤリティはやはり、その築き上げられたブランド、長年の蓄積、困難を乗り越えた有望なビジネスを、自分も簡単に始めらるための相応の対価と言えるでしょう。
ロイヤリティ無料・ゼロ・0円のフランチャイズ
それでも、ロイヤリティの無いビジネスを行いたい、出来るだけコストを抑えてビジネスを行いたいという方もいらっしゃると思います。確かにロイヤリティに相当する費用を要しないビジネスが全くないわけではありませんが、ビジネスにはコストがかかるのが大前提です。だからこそ、リターンがあります。あなたにとってロイヤリティがない、無料 0（ゼロ）円であることが必ずしもあなたがフランチャイズビジネスをする本来の目的を達成するわけではありません。そのことを肝に銘じて、今一度、ロイヤリティを理解し、適切なフランチャイズビジネスを選んでみてください。
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